【喋らなければ負けだよ】聞く力だけじゃない!古舘伊知郎流自己アピールトークのコツ10選

戯言

コミュニケーションが苦手な人に対してよく相手の話しをよく聞きなさいと言われます。

しかしよく考えると今の時代、交際術、処世術、恋愛術、どれをとってもおしゃべりのテクニックなしでは成り立たないものばかり。

今やおしゃべりこそが幸福への近道となっています。

もちろん、ただ話せばいいという訳ではありません。

正しい日本語なんてなんの役にもたたないことはあります。

「話術とは人間性なり」聞こえはいいですが「付き合い始めは分からないけれど何年か経てば、、、」なんていってられるでしょうか。むしろ「あいつとは深く付き合っていないがなんかインパクトがあって面白そうな奴」と思われたほうがずっと得です。

そこで必要なのが話術による自己アピールの実践テクニックです。

そこで今回の記事はおしゃべりと言ったらこの人と言っても過言ではない、古舘伊知郎氏の著書「喋らなければ負けだよ」で書かれている自己アピールテクニックから僕が厳選した10のポイントを紹介していきます。

御世辞上手になるための言葉

トークの場面での苦労の1つがその場を盛り上げて相手にいい気持になってもらうこと。機嫌が悪いのに仲良くおしゃべりとはいきませんよね。

そこで相手を褒めるという事を考えるわけですが褒めるというのが想像以上に難しい。

そんな褒めるときに使える言葉それが

「本人を前にして言うのもイヤだけと」

これはストレートに相手を褒めることがかえって白々しいゴマすりにとられそうなとき逆にわざと白々しい前置きをすることによって中身のセリフを際立たせるという手法です。

課長、本人の前でこんなこと言うのは失礼ですが

「でもやっぱり課長のに仕事ぶりは素晴らしいです」

というと同じヨイショでも全く違ったトーンになります。

もう一つ、場面は違いますが使える言葉、それが

「いい意味で」

これは割と汎用的に使えます。これを添えると悪口が悪口でなくなる効果があります。

「するとあなたはバカだったんですね、いい意味で」

「さっきからあなたはいい意味で自慢話ばかりしてますよ」

間の抜けたニュアンスが生まれ悪口が褒め言葉かのような錯覚を生み出します。

・本人を前にして言うのもイヤだけと

・いい意味で

謝罪の仕方と苦手な人との話し方

寝坊して会議に遅れた。絶体絶命のピンチに追い込まれたときあなたはどうしますか?

絶体絶命の状況を招いたときは、まずその張本人である自分自身が大胆に取り乱さなければいけません。

人間、窮地に陥ったときほど、冷静になろうと思うものです。その典型が声のトーン。

「自分が大変悪う御座いました」と恐縮すればするほど相手をむっとさせることがあります。

企業や芸能人の不祥事の際の記者会見のあれです。

「こっちは取り乱してるのに紳士然としやがって」

という気持ち。

だからこそ、思いっきり取り乱したほうがいい。

加えて具体的なテクニックとして、語尾のでイントネーションを上げるというのがあります。

「すみません↗」「申し訳ありません↗」

語尾が下がる言い方と比較してどちらが好感をもてるか明白なはずです。

イントネーションが上から下になると相手を見下してる図式になってしまいます。

例)何だこのやろう↘

謝罪に限らず、苦手意識が高じて嫌い、顔をみるのも嫌となることがあります。

苦手な相手には避けずに相手の懐に飛び込んでいくという戦法が有効です。例えば相手の専門分野が分からなかったとします。そんなとき

「実はおたくのこと全然知らないんです。教えて下さい。」

と前のめりになって至近距離で突っ込んでいく。

ガンガン攻めていくと相手はパンチが打てません。

ところがありがちなのが苦手意識や後ろめたさが先行し逃げ腰になり普段より余分な距離をとったうえで防御を固めようとする悪いパターン。

  • 相手はパンチを繰り出してくるのでこちらのちゃちなボディは崩されてしまいます。

そうならないためにも苦手な局面でこそ思い切って飛び込んでいく捨て身の策が逆に最大の防御策になります。

・取り乱し語尾を上げた謝罪

・苦手な相手にはこちらから飛び込んでいく捨て身の策

言いにくいことを言う為のキーワード

自分の意見を主張したり相手に同調したりするのが直接的には難しい場面があります。そんなときに重宝する言葉が

「ちょっと違うかもしれませんが」です。

「ちょっと違う話をします、すみません」と断りをいれることによって不思議なことに

「同じだよ、遠慮しなくていいんだよ」とか

「それよ、その感じなんよ」といった温かいリアクションを引き出せます。

また、相手の意見に同調する場合も、枕詞で牽制しつつ同調することでしたしみをもってもらうことができます。

単に同調した場合、1つの尻馬に乗りやがってと軽んじられてしまうでしょう。

また、自分の喋っている言葉を、あたかも第三者が客観的な形で釈明するという名付けて「中継法」という手法があります。

「今度飲みに行かない?なんて今どきこんなに野暮ったい誘い方するヤツいないよね。」と中継しておいてから「今度飲みに行こうよ」と誘うと印象が全然違いますね。

中継方はドラマのト書みたいなんてものです。

「ごめん、なんでこんな簡単なことが言い出せないのか、自分で自分が情けなくなる。そんな勇気もないのかと思う。、、、つまり、、、ええい、ままよって気持ちで告白しちゃうと、、、好きなんだ、キミが」

どう気持ちをも伝えれば相手が喜んでくれるか分からないときはひたすら自分のことを話すしかありません。

自分のことは自分が一番分かっているはずです。

「ちょっと違うかもしれませんが」と切り出す

聞く力も大切 相槌と無口

人の話しを聞いているときの相槌はなるべく控えめなほうがいいです。

想像してみてください。こちらの話のテンポを無視して一語一句欠かさず「はい」「はい」と応えられると話しているほうが興ざめしてしまいます。

聞き上手は話し上手、というセオリーを鵜呑みにして、知らず知らずのうちに聞いてやってる、相槌をうってやってるという押し付けがましさがでてしまっては聞き上手どころか聞き手として最悪です。

聞き上手というからといって自己主張がなさすぎるのもいけません。いわゆるオウム返しです。昭和の漫才じゃないんだからいちいち相手の言葉を言い直す必至はありません。

相槌に関してはよほどドジを踏まない限り特に決まりはありません。

ただ、相手の話しに一区切りついた、結論がでたというときは、小さなリアクションのほうがベターです。

喋り手の心理からすると(やっと喋り終わった)という気持ちがあります。

晴れがましい気分のなかで聞き手がどんな感想を言うか楽しみに待っている状況なわけです。

そんななか、間髪入れずに「なるほど〜」などと反応しては相手は(なんて白々しい)とがっかりしてしまいます。

溜め息をつくように「ははぁ〜」と感服するほうがオーバーアクションにならず相手をより喜ばせます。

世の中にはホトホトと無口な人がいます。

そんな人にこそ「聞く力」が真価を発揮します。

無口な人に対して、強引に喋らせようとこちらが饒舌になるのは完全に逆効果、大きなお世話になってしまいます。

むしろピタッとおしゃべりをもやめて、自分も同じように口を閉ざすと

「いやぁ~無口ですね、困っちゃいましたね」

「そんなに黙らないでください、一生懸命喋りますから」

となっていきます。

これは、こちらが口を閉ざして間をつくると相手は無意識のうちに責任を感じ間を生めようと喋りだそうとします。「北風と太陽」と同じです。

コミュニケーションでは無口な人の場合に限らず相手に合わせた作戦が必要です。

・相槌は控えめに

・コミュニケーションは相手に合わせることが大切

人前で話すことは一人に話すということ

大勢の人の前で話しているとき、誰でもいいから個別の誰かを選び出し、その人に直接話しかけるというのは実はスピーチの最重要テクニックで、たとえ百人対一人、千人対一人であったとしても気持ちのうえでは一対一のつもりで話したほうがいいスピーチになります。

壇上に立つ方は「客は」「客は」と十把ひとからげに考えてしまいますが客にしてみれば自分は自分、他人は他人。そんな相手に対してやみくもに八方美人な態度を振りまいても見透かされてしまいます。

たった一人で大勢の客に向かって全員に平等に話しかけ、しかも全員を圧倒して説得してしまえる芸当など恐らくこの世には存在しません。

まず、誰か一人を選び出して喋る。そうすると他人は一対一の会話を盗み聞きする構図になり押し付けがましい印象を与えないし何より喋る当人が楽になります。

会話の基本は一対一にあるのです。

大勢の前で話す時は特定の一人に話そう

自分を好きにさせるアクション

「男と女の間から言葉が生まれた」という位恋愛において言葉は重要な要素です。

「もてる」「もてない」の分かれ道は実は言葉の使い方にも大きく関係しています。

今、巷に出回っているいわゆるノウハウは「女性との会話では聞き手に周り共通点を意識せよ」

それを真に受けてか会話は女が完全に主導権を握って男はキャッチャー役に回り「そうか、そうなんだ」「わかるわかる」などとうなずきがちです。

男と女は永遠に戦いなのだからお互いの駆け引きがあって当然。

好かれることは相手に合わせることだと勘違いしていませんか?

当然、共通点さえ見つかれば上手くいくわけではありません。

どうしたら女に舐められない話の振り方が出来るのでしょうか。それは

「休みの日は何してるの?なんて聞いたらダサいと思わない?休みの日は何してるの?」

「ほら、よくいるじゃない、ドライブ好き?とかウザいこと聞くやつ。ところでドライブ好き?」

このようにちょっとしたプロセスから入って空気を和ませる方法。

自分から先手を打って

「自分はダサいことを自覚してますよ」という態度をも見せれば意外とすんなり許されるものです。

この自己主張をやれば勝つ

自己主張で個性をだすことは大切です。

ただ、無理やり個性派をだそうとする人に限ってほぼ全員相手に好印象を与えていません。

相手に食ってかかる奴、無駄に前のめりな奴、口をとんがらせてる奴、そういうのは個性以前に浮いちゃうし白々しいです。

個性とか人格とかひとまず置いとて、印象づけに細心の注意を払うことのほうが何倍も大切です。

個性に執着するほど自分が相手に与える印象というものを考えられなくなりがちです。

緊張している自分を隠そうとして、余計に無謀な行動にでたり、生意気なり物言いをしてしまってはマイナスの印象を与えてしまいます。

そんな時はズバリ「緊張してまして」

と自分から打ち明ける。堂々と訴えることで相手に好感を与えますし、自分が楽になります。

いくらおしゃべりが苦手だと思ってる人でも自分の言葉を印象づけなきゃいけない時があります。

例えばサラリーマンだったら会議。

会議において勘違いしやすいのが「出来るヤツ」アピールをしようととにかく先陣をきること。

これ、実は損してます。会議というのは皆が意見を言い合うものだから先行型は印象が薄まってしまいます。

一巡じっと待って最後に

「ちょっとそれるかもしれませんが」と枕をつけて発言することで存在感をアピール出来ます。自分の体験談を゙混ぜ込めるとなおよいでしょう。

最後に「ちょっとそれるかもしれませんが」

第一声で愛される奴

営業マンというととにかく声がでかくて自信満々で押し出しの強いやつというイメージが強い人が多いと思います。快活でハキハキした大声は好感が持たれるとよく言いますが、それは迷信。

内心(ああ、うるさい奴だ、鼓膜に響く)ウンザリされてしまいます。相手は途端に警戒します。

本当にやり手の営業マンは、初対面での第一声を必ず小さい声から入ります。するとまず、相手は安心してくれます。まず、これが第一歩。

ようは(俺の方が上だ。お手並み拝見)という気持ちにさせるわけです。

それまで小声でぼそぼそと喋っていた男が

「これだけは言わせて下さい」

と熱いトーンに一変した時、その落差だけで説得力が倍増し、相手はそこに誠意を見出し,とりあえずほっとするものです。

こういう強弱の付け方が、実は1番オーソドックスな手法で応用が可能なはずです。

セールスマンに関して言えば、知識や情報をひけらかしたい奴は自分が主役だと思っているからで本当の主役はお客さんでなければなりません。

口下手をいかにさりげなく装えるかが大切です。

営業マンは相手が主役

スピーチの秘法「自然流」

結婚披露宴でのスピーチ。人前で喋る試練という意味では、誰もが必ず経験するシチュエーションです。他人のスピーチをみていると、こんな精神で喋っているのはカッコ悪いなという例が冷静に分析出来ます。ただこれがなかなか一筋縄ではいかないものであるということは皆さんが実感しているのではないでしょうか。自分はスピーチが苦手と前置きしておきながら、延々とベラベラ喋り続けて嫌味なまでに自分の自慢話をしたりしていませんか。これでは共鳴は得られません。綺麗な言葉で着飾り過ぎても墓穴を掘ってしまいます。

聞いている側がどういう心理でいるか忘れてしまう、そういう独り相撲の愚かさに気付くことがまずは第一歩なのです。

壇上に立ち、マイクを握った瞬間からカッコつけたポーズを捨てる。自分をよく見せたいという虚栄心を捨て、情けない自分をさらけ出す。

もっと砕けて、ありのままの自分の情けなさを伝えないとダメ。

そういうところからはいって場の空気が和らいだら次のポイントは、いかに本論と関係ないことをたくさん言って前フリをつけるか。

自分のミスをあげつらうのも一つの手段だし、その日、朝起きてからどういう気持ちだったかをタラタラと説明するのも効果的な手法になります。

その日に起こった出来事、まぎれもなくその人の実体験を話せたら能書きではなく、聞く人のイメージを広げることができます。

二人に贈る言葉なんてどうでもよいのです。それこそ「おめでとう」の一言でいい。結婚の祝辞なんて、つきつめれば結局それしかないのだから。

気取らず驕らず自分の思いや実体験を話そう

存分におしゃべりを楽しめばいい

性格が暗いと観察眼が鋭くなるものです。

ほかの人間が気にもとめない小さなことにも発見や驚き、こだわりを感じたりします。

それはほんのささいな事柄なのだけど自分にとってはかけがえのない原体験のイメージとして蓄積され、いつしかおしゃべりのブイヤベースとなります。自分だけの言葉、オリジナリティーのあるおしゃべりの源となります。  

暗くて引っ込み思案のやつは、たとえ今は無口であっても、頭の中はもうだれよりもおしゃべりではち切れそうになっているはず。あとは実際に口を開いて、少しずつ口がほぐれてくるのを待っていれば、やがては間違いなくおしゃべりになるものです。  

もともと明るくておしゃべりなやつというのは、成長するにつれおしゃべりに飽きてしまうもの。自分のおしゃべり自体がうるさく思え、うるさいのはオレひとりでたくさんだと他人の話にも興味を示さなくなる可能性が無きにしもあらず。だが、無口なやつにはそれがありません。処女と同じでいつか違う自分と出会えるという希望に満ち満ちているのです。

あとは失敗を恐れずに(どうせ黙っていても失敗よりさらにみじめな思いを強いられるのだから)傷ついてもいいから、何度もボロボロになりながら、ただひたすらに口を開き舌を転がす行為だけに専念する。

蓄えられてきた豊かな無言は、ある日、ダムが決壊したように流れ出す。

その時、存分におしゃべりを楽しめばいい。

新話し方教室の実践

ここまで「喋らなければ負けだよ」から話し方の実践的ノウハウについて学んできました。

内容はまさに表層的で刹那的、花より団子の新話し方教室です。

その効果は著者自身が’劇薬’と評するほど。

僕は話すのが苦手です。そんな僕が読んで話し方が少し変わったと思う一冊。

興味があれば口下手な人ほど手に取ることをおすすめします。

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